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台風とは

台風とは、国際的な取り決めにより、日付変更線より西、東経100度より東の太平洋、南シナ海で生まれた熱帯低気圧のうち、中心付近の最大風速が17.2m/s以上のものを台風と呼びます。
台風は、英語でtyphoonと書き、台湾のほうから来る嵐を意味する中国語を、アラビア人がヨーロッパに伝えた言葉で、日本語では大風または颱風から台風と書かれるようになったといわれています。
東経180度以東ではhurricaneと呼びます。
語源は南米インディオの風の神」に由来。
東経100度より西ではcycloneと呼ばれます。
サイクルを意味するギリシャ語に由来するといわれています。
また、オーストラリア周辺のものはwilly-willyと呼ぶこともあります。
これはどうしようもないやつの意味からきているようです。
1970年のサイクロンでは、バングラディシュで約50万人もの死者・行方不明者を出しました。
いずれにしてもtyphoon、hurricane、cyclone、willy-willyは、海水温の高い地域で海水が蒸発して生まれた熱帯低気圧が発達したもので、直径100Km~1000Kmで反時計回り、南半球では時計回りの巨大な雲の渦です。

台風の発生

台風は上空の風によって動きます。
太平洋洋上で生まれた台風は、偏東風に乗ってゆっくり西に向かいます。
そして、北緯20度前後、東経130度前後に達すると、今度は偏西風に乗り換えてスピードを上げ北へ向きを変えます。
7月から9月になると、太平洋側には大きな高気圧が張り出してきます。
その太平洋高気圧のふちを沿うように、沖縄から九州を経て北又は北北東に進みます台風は北上すると勢力が衰えるのが普通ですが、その時の気象条件や気圧配置によっては、勢力を保ったまま北上します。
それらは気象衛星ひまわりなどによって監視されています。
一般的に台風は北上すると、海水温度や気温の関係で徐々にに勢力が衰え気圧が上がり、オホーツク海か北海道沖太平洋上に抜け温帯低気圧に変わり、台風の一生を終わります。
台風のスピードは平均時速10~30Km/hですが、洞爺丸台風のように時速110km/hの猛スピードで駆け抜けた台風もあります。
特に台風の進行方向右側(東側)の風雨が強くなりますし、台風が通り過ぎた後も吹き返しの強い風に見舞われることがあります。
気象情報に充分な注意が必要です。

悲しい事故、洞爺丸台風

昭和29年(1954年)9月26日、鹿児島県に上陸した台風15号は最初は弱い台風だったが、猛烈なスピードで中国地方から日本海に入り26日夜半北海道西方海上まで到達したときは956mb、暴風雨半径300km以上の強い大型台風に成長していました。
青函連絡船洞爺丸は26日午後2時40分函館港を出港予定だったが、天候悪化で出港を見合わせていた。
しかし、各方面の気象情報を収集した結果、夕方には航行可能と船長が判断し午後6時39分、乗員111人、乗客1,204人ほか22人の計1,337人を乗船させて青森港を目指して出港しました。
後の調査によると当時函館港は台風の目の中にいたものと推測された。
出港直後風速約30mの暴風雨に見舞われ、午後7時1分に航行危険と見て投錨し仮泊して事態を見守ることとした。
しかし船体の動揺は30度以上となり、開口部からは海水が浸水、午後9時過ぎ左右のエンジン停止、完全に操船の自由を失い七重浜沖1,290mのところで航行不能のため座礁しますと船内放送し乗客に救命胴衣を着用をさせ。
午後10時41分ころ国鉄函館桟橋長あてに本線500kcでSOS、よろしくという通信を残し連絡を絶ったのです。
救助されたのはわずかに198人で残り1,139人は死者行方不明者となってしまったのです。
洞爺丸が出港した後の午後8時15分頃岩内町木造2階建てアパートから出火、風速40mの強風にあおられたちまち燃え広がり町の80%を焼失する大火となったのです。
死者33人焼失家屋3,299戸。
このほか同じ日に富山県黒部市においても115戸が焼失する大火が発生していたのです。

台風のエネルギー

熱帯の海上で発生する低気圧を熱帯低気圧と呼びますが,このうち北西太平洋または南シナ海に存在し,なおかつ低気圧域内の最大風速がおよそ17m/s以上のものを台風と呼びます。
台風は上空の風に流されて動き,また地球の自転の影響で北へ向かう性質を持っています。
そのため,通常東風が吹いている低緯度では台風は西へ流されながら次第に北上し,上空で強い西風が吹いている中・高緯度に来ると台風は速い速度で北東へ進みます。
台風は暖かい海面から供給された水蒸気が凝結して雲粒になるときに放出される熱をエネルギーとして発達します。
しかし,移動する際に海面や地上との摩擦により絶えずエネルギーを失っており,仮にエネルギーの供給がなくなれば2~3日で消滅してしまいます。
また,日本付近に接近すると上空に寒気が流れ込むようになり,次第に台風本来の性質を失って温帯低気圧に変わります。
あるいは,熱エネルギーの供給が少なくなり衰えて熱帯低気圧に変わることもあります。
上陸した台風が急速に衰えるのは水蒸気の供給が絶たれ,さらに陸地の摩擦によりエネルギーが失われるからです。

台風のデータ

台風は30年間(1971~2000年)の平均で年約27個発生し,昭和26(1951)年以降の台風の発生数の最多は39個(昭和42(1967)年),最少は16個(平成10(1998)年)です。
そのうち平均で約3個が日本に上陸しています。
また,上陸しなくても平均で約11個の台風が日本から300km以内に接近しています。
上陸する台風だけが被害をもたらすのではありません。
例えば,関東地方の南を通過する台風は上陸しなくても関東地方に暴風や大雨をもたらします。
台風は,春先は低緯度で発生し,西に進んでフィリピン方面に向かいますが,夏になると発生する緯度が高くなり,下図のように太平洋高気圧のまわりを廻って日本に向かって北上する台風が多くなります。
8月は発生数では年間で一番多い月ですが,台風を流す上空の風がまだ弱いために台風は不安定な経路をとり易く,9月以降になると南海上から放物線を描くように日本付近を通るようになります。
このとき秋雨前線の活動を活発にして大雨を降らせることがあります。
過去に日本に大きな災害をもたらした室戸台風,伊勢湾台風など多くの台風は9月にこの経路をとっています。